流山の野鳥

フィールドノート 2016年4月 


【1358】 2016年4月5日 (火) 曇り 市川市 春の渡り。

○ ツルシギ
○ ツルシギ

稲敷市のように 数や種類は多くないが、遠出しなくても 渡りのシギチが見られると聞いては 行かない訳にはいかない。 最寄の駅からバスも出ているが、今日は歩くこと30分。 現地に着くと、既に数人が双眼鏡で探索しておられ、漏れる声は、「いないな~」、「タシギかぁ~」、「遠い~なぁ」の声。 確かに遠い トウネンなどは、スコープでも無理な距離。 難易度が高いと思ったその矢先、チャンスは突然やって来た。 アシの陰から姿を現したツルシギ1羽が、水際を歩いて近づいてきた。 最接近で15mほど。 これ以上近づけない距離になったとき、観察者の不用意な動きで 飛ばれてしまった。

・未だ黒くないツルシギだったが、逆に、白さ加減が美しく感じられた。 アシは背丈が低く、見通しは良好な方。 池の周囲を何度か巡り、ツルシギ2羽のツーショットも撮れた。 その他では、オジロトウネン、クサシギなども見られたが、タカブシギは、自分では確認できなかった。 一番多かったのはコガモで、その次はタシギ。 何かが動いた、飛んだ と思ったら、殆ど タシギだった。
・生憎の曇り空で寒かったが、繁殖地へ急ぐ 旅鳥に出会えたことに感謝。
・本日の野鳥は、カルガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、コチドリ、タシギ、ツルシギ、クサシギ、トウネン、オジロトウネン、モズ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ツグミ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ  (作成:2016年4月6日16時)


【1359】 2016年4月8日 (金) 曇り 流山市 巡る営み

○ ツミ
○ ツミ

3週間前、卒業式が行われていた小学校で、今日は、入学式が行われていた。 真新しいランドセルをしょった ピカピカの1年生。 横浜に住む長女の孫も先日小学校にあがった。 これまでは、毎朝のことながら 母親から「グズグズしないで、早くしなさい!」と、何度も小言を言われていたが、入学式の日をを境に、前の晩は、自分で目覚し時計をセットして就寝し、翌朝、ちゃんと着替えて起きてきたという。 入学という転機で自覚が芽生えたのだろう。 甘えん坊の孫が大きく成長した春のひとコマ。


・それはさておき、公園へ入るなり、いきなり「ケー ケケケ」と、ツミの鳴き声が聞こえてきた。 オナガも賑やかに飛びまわっている。 公園には、桜は数本しかないが、そこにとまることを願って待っていると、狙いどおりに桜に止まった。 しかし、後ろ向きで顔が見えない。 好位置を探しているうちに公園の外へと 飛び去ってしまった。 その1時間後、再びチャンスが訪れたが、少し離れた所にいたため、駆けつけるのが遅れ、間に合わなかった。 その後は、12時まで待ったが、ツミの再来はなかった。 いつしか、オナガの姿も消えていた。
・本日の野鳥は、キジバト、ツミ、コゲラ、オナガ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、スズメ  (作成:2016年4月8日17時30分)


【1360】 2016年4月10日 (日) 晴れ時々曇り 流山市 ツミと戯れる。

○ ツミ
○ ツミ

一昨日 桜がらみのツミ撮りに失敗しているので、ラストチャンスと思い、前回より1時間早く家を出た。 桜の花はまだ健在だったが、1時間が経過しても肝心のツミの気配はなく、オナガモ見られなかった。 さて、どうするかと思案していると、ご近所のSさんが見えられ、一緒に転戦することに。

・到着すると、早速、樹の天辺で寛ぐ猛禽が見えた。 後ろ向きだったため、最初は何か判らなかったが、 樹の下をグルリと周回する間にツミ♀と判った。
・今回も桜ガラミのツミは撮れなかったが、♂から♀への給餌、♀の水飲み、羽繕い、かろうじて 椿がらみのツミが撮れ、大満足。
・本日の野鳥は、キジバト、ツミ、オナガ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ  (作成:2016年4月11日17時)


【1361】 2016年4月11日 (月) 曇り時々雨のち晴れ・北風 松戸市 夏鳥来たる。

○ コムクドリ
○ コムクドリ

暗い雨雲が広がり、今にも降り出しそうなときに 現地到着。 木々を眺めながら徘徊し 1時間が経過した頃、数羽のコムクドリと遭遇した。 高い木の上でハネていたが、ポツリポツリと雨が降ってきた。 傘を差しながらの撮影 うまく捕捉できない。 カワラヒワとツグミが混ざり混戦模様で コムクドリを見失いがち。 その間約10分、ひとりで格闘していた。

・その他では、ツグミが多く、渡去の合図を待っているかのよう。 アオジも動きが活発で 追いかけっこしていた。 それにしても寒かった。 お昼頃になって太陽が顔を見せはじめたが、北風が強くなり、一段と寒くなった。
・本日の野鳥は、キジ、ヒドリガモ、カルガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、コチドリ、セグロカモメ、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ムクドリ、コムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ  (作成:2016年4月12日15時)


【1362】 2016年4月13日 (水) 霧雨・曇りのち晴れ 北印旛沼とその周辺 巡る営みの風景。

○ サシバ
○ サシバ

今年も会えた里山のサシバ。 自然の営み「雄から雌への給餌/合体」を目撃した。

・沼畔では、モモイロペリカンの健在ぶりを確認し、水面に、ヨシガモやホシハジロが 未だ 相当数が居たことに驚いた。
・土手を歩いているとムクドリの群れを発見。 双眼鏡で確認するとコムクドリの群れ20羽だった。 その途中では オオタカを偶然発見。 予期せぬ成果だった。
・桜の木では、今年最後と思われる桜の「花がらみモズ」 が撮れた。
・本日の野鳥は、キジ、ヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、カイツブリ、キジバト、カワウ、モモイロペリカン、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、オオバン、コチドリ、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、オオタカ、サシバ、モズ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、コムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ  (作成:2016年4月15日21時)


【1363】 2016年4月15日 (金) 晴れ・強風 千葉県 ムナグロの立ち寄り。

◎ ムナグロ
◎ ムナグロ

家を出るときから強い風が吹いていた。 それでも太陽が出ていたので、馴染みの田んぼで 渡りのシギチを探索するため出掛けた。

・例年だと、道路から双眼鏡で俯瞰すると、ムナグロがすぐに見つかるのだが、今日は、姿が見えない。 アチャーと思いながら、歩を進めると、遠くに、鳥見の先輩の姿が見えた。 いつも鳥見の心を教えられる存在だ。 既に探索を終えられ、他のシギなどを探されていた。
・ムナグロのことを聞くと、もっと向こうにいたという。 早速案内して貰うと、ムナグロ数羽が、風を避けるように畔で休んでいた。 少し近づいてカウントすると、62羽が見られた。
・旅の途中、羽を休めるために今年も立ち寄ってくれたムナグロ。 決して珍しいという鳥ではないが この場所を中継地とするDNAが受け継がれているかと思うと 自然の営みの不思議さに感動せざるをえなかった。
・本日の野鳥は、カルガモ、キジバト、カワウ、コサギ、オオバン、ムナグロ、コチドリ、ツバメ、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、タヒバリ、カワラヒワ  (作成:2016年4月16日22時)


【1364】 2016年4月18日 (月) 晴れ 谷津干潟 嵐の翌日。

○ ホウロクシギ
○ ホウロクシギ

昨日 強風が吹き荒れたので、もしかしてと思い 春の嵐のあとの谷津干潟に出かけた。 到着時、まだ満水状態で 杭の上に1羽のダイゼンやカワウ、広い水面に、サギ類が見られる程度だった。

・潮が引き始め、干潟が出てくると、まずメダイチドリが姿を見せた。その後、ハマシギやオバシギも飛来し、賑やかな干潟となった。
・観察センター前でホウロクシギが休んでいると聞き、そちらに向かって歩いて行くと、観察センター前から飛び出し 水面を飛ぶホウロクシギが見えた。 そして、かなり遠くに降り立ち、採餌を始めた。
・その他では、オーストラリアフラッグを付けたオオソリハシシギや、ここで初めて カンムリカイツブリが見られた。
・本日の野鳥は、オカヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、スズガモ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、ダイゼン、メダイチドリ、オオソリハシシギ、ホウロクシギ、キョウジョシギ、オバシギ、ハマシギ  (作成:2016年4月19日17時)


【1365】 2016年4月21日 (木) 曇り 新川耕地 サシバの営み。

○ サシバ
○ サシバ

昨年の7月、100羽以上のアマサギを目撃したことがあった。 今年も期待できるかなと思っていたところ、ここ数日オレンジ色が鮮やかなアマサギが目撃されているとのこと。 そこで、天気はイマイチだったが、運河経由で田んぼへ行った。

・運河ではヒドリガモやオオバンが姿を消していたが、コガモが、まだ30羽ほど残留していた。 ツバメは、巣材の泥集めで忙しそうだった。
・耕地に入ると 遠くに人影が見えた。近づいていくと いつも ド迫力な絵をBlogアップされているSKさんだった。 アマサギのことを聞くと、「この一帯にはいないね。」とか。
・探すエリアを広げて南下すると、斜面林のピークにサシバがとまっているのが見えた。 明るさ調整を目いっぱい上げても真っ黒。 雌雄の判別もできなかった。 暫くすると、もう一羽が下から飛び上って来て、合体した。 この光景から、先にピークにとまっていたのは♀と判った。
・アマサギは見つからなかったが、サシバの営みに出会えたことに感謝。
・本日の野鳥は、キジ、カルガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、コチドリ、タシギ、サシバ、ノスリ、モズ、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、セッカ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ  (作成:2016年4月22日19時)


【1366】 2016年4月23日 (土) 曇り時々晴れ 手賀沼 ムナグロの渡り。

◎ ムナグロ
◎ ムナグロ

久しぶりに手賀沼の畔を歩いた。 大津川を下り、手賀沼を反時計廻りに天王台駅まで、2万2千歩。

・木々のピークや電線電柱を注意して探すが、猛禽類の姿はなし。 田圃は、特に水溜の個所を注意するが、シギ類の姿はなし。 サイクリングロードから沼を眺めても、コブハクチョウとカイツブリのみ。 コブハクチョウはアチコチで抱卵中。 ホオジロだけが途切れることなく囀っていた。
・集中力が途絶えかけたころ、水溜りのある田んぼを双眼鏡でサーチすると、白黒のシギが数羽 見つかった。 近づいてカウントするとムナグロが65羽。 何かを警戒して飛び上がったが、沼の上や田んぼを広範囲に飛んだのち、また元の田んぼに戻ってきた。
・本日の野鳥は、キジ、コブハクチョウ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、バン、オオバン、ムナグロ、コチドリ、タシギ、セグロカモメ、カワセミ、モズ、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ  (作成:2016年4月24日18時)


【1367】 2016年4月25日 (月) 曇り 柏の葉公園 キビタキ撮り失敗。

◎ ゴイサギ
◎ ゴイサギ

各地で オオルリやキビタキの立ち寄りが人気を博しているが、それに肖りたく 柏の葉公園で挑戦した。

・調節池でゴイサギを撮っていると、背後の公園側林縁から、黄色っぽい複雑な鳴き声が聞こえてきた。 キビタキだ。 しかし、薄暗い木々がいっぱい。 老人性白内障には難易度が高すぎた。
・キビタキを、①耳で探し、②双眼鏡で場所を確認し、③カメラを構えて ファインダに導入し、④シャッター半押ししてピント/露出を調節し、⑤シャッターを押下する という手順の中で、今日のキビタキは、③にてこずり、⑤まで満足にたどり着けなかった。
・本日の野鳥は、マガモ、カルガモ、コガモ、キジバト、カワウ、コサギ、オオバン、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ  (作成:2016年4月25日19時)


【1368】 2016年4月27 (水) 曇り 新川耕地 今季アマサギ初、サシバ3回目。

○ サシバ
○ サシバ

先週、アマサギに振られているので、今日は再チャレンジ。 遠くても それなりに撮れるデジスコを担いで家を出た。

・7時過ぎに現着。 水のある田んぼの方へ歩いて行くと、白いチュウサギの群れが見つかった。 双眼鏡で端から眺めて行くと、成鳥オレンジ色や幼鳥白色のアマサギ6羽が見られた。 中には アイリングや眼先が赤い婚姻色のアマサギがいたが、足まで赤いというものは居なかった。
・次に、サシバのエリアへ行くと、既に2名のカメラマンが張っておられた。 一人は、先週もここでお会いしたSKさん。 早速 今朝の成果を見せてもらうと 樹から飛び出す瞬間を見事に捉えておられた。 これに刺激され待つこと1時間半、10時過ぎに、いつ飛来したのか、電柱どまりのサシバが見つかった。
・本日の野鳥は、キジ、カルガモ、キジバト、カワウ、アマサギ、アオサギ、チュウサギ、コサギ、コチドリ、サシバ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ(声)、セッカ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ  (作成:2016年4月28日10時)


【1369】 2016年4月30 (土) 晴れ 柏の葉公園と その周辺 やっとキビタキ。

◎ キビタキ
◎ キビタキ

隣接する調節池で、今日はホシゴイが2羽見られた。 利根運河の塒が消失したので、こちらまで流れてきたかも。 

・公園内は、キビタキの声は聞かれず、新緑の木々は風もなく静寂そのもの、散歩する人もまばらだった。 公園が静か過ぎるため、今日は、探索範囲を広げ 柏の葉周辺も歩くことにした。
・庭球場調節池へ行くと、ヨシガモ(♂♀X2)が見られた。 ヨシガモとの距離を縮めるべく 池の周りを移動するが、その都度、ヨシガモは反対側へと移動し、距離は縮まらなかった。 ちゃんと、こちらの動きを監視していた。
・次に、ララポート通りに面した造成中の公園へ行くと、中からキビタキの声が、聞こえてきた。 近くにベンチがあったので、腰かけながらキビタキが近づいて来るのを待ったが、姿を見ることはできなかった。
・出会ったバーダーから、「向こうの森にキビタキがいたよ」と、教えて貰った。 以前はゴミだらけだった森で、久しく足を向けていなかったが、最近整備され遊歩道も出来ているという。 早速行ってみると、小さな池の畔から、キビタキの囀りが聞こえてきた。
・本日の野鳥は、キジ、ヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、ゴイサギ、バン、オオバン、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、シメ、ホオジロ、コジュケイ  (作成:2016年5月1日14時)